動脈硬化には肥満、ストレス、タバコにもご用心!
脂質異常症・動脈硬化予防には、肥満、ストレス、タバコにもご注意を!
肥満が進むと、それに比例して動脈硬化も進行すると考えましょう。
肥満は、それほど大きな動脈硬化の要因といわれています。肥満の人の血液検査では、中性脂肪値が高くて善玉コレステロールが少ないという結果が多いといわれています。
従って、肥満の人の脂質異常症はとても多いという。更に、ウエストがヒップより太い上半身肥満の人や、内臓の周りに脂肪がたまる内臓脂肪型肥満の人は、心筋梗塞や脳梗塞の発作を起こす危険度も高くなります。
また、肥満の人は尿酸値や血圧も高いことが多く、これらの全ての要因が重なって動脈硬化を進行させると考えられています。
次に、ストレスも大きな要因の1つです。ストレスが続くと自律神経のバランスが崩れ、副腎の皮質から副腎皮質ホルモンが分泌されます。
このホルモンが増加すると、血液中に遊離脂肪酸が大量に合成され、肝臓でコレステロールと中性脂肪になって血液中に放出されるのです。
その結果、動脈硬化を促進してしまうということになります。これらに当てはまる人、特に三大危険因子が当てはまる人は十分気を付けましょう。
最後に、タバコに付いて。タバコの煙りは体内には入ると、善玉(HDL)コレステロールを減らし、中性脂肪を増やす作用があります。
また、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を促すため、動脈硬化の進行を早めます。
1日1箱のタバコを吸うと、虚血性心疾患になる確率が50~60%も上昇するという研究結果の報告もされています。
これらのことから、脂質異常症と高血圧を、動脈硬化と動脈硬化性疾患の二大危険因子といい、これに喫煙を加えて三大危険因子と呼びます。
また、三大危険因子は心臓病の3Kとも呼ばれています。
近年、日本人の三大因子として増えつつある心臓病は、ほとんどが、心臓の筋肉に栄養や酸化を送る冠動脈の硬化によって起こるといわれています。脂質異常症、高血圧、喫煙は、冠動脈にとって天敵ともいえるのです。